
世界にはキリスト教の聖人にちなんだ地名がたくさんあります。
ここに列挙してみました。
世界のキリスト教聖人由来地名一覧
クリスマス島(キリスト)
子供のころから世界地図フェチをやっている人ならきっと「なんて羨ましそうな島だろう」と思ったのでは・・(私です)
年中プレゼントがもらえそうですからね・・
1643年東インド会社のウィリアム・マイノースがクリスマスの日に発見しました。
また、太平洋のど真ん中、赤道すぐ近くにも同じ名前の島があります。
そちらは1777年、クリスマスイヴにクック船長が発見しました。
サンクトペテロブルグ(ペテロ)
よく知られたロシアの古都。
聖ペテロはキリスト十二使徒におけるリーダー的存在です。
また、同地名はロシア近代化の父君ピョートル大帝にもちなんでおります。
サンパウロ(パウロ)
聖パウロはユダヤ人であり、元はキリスト教に否定的でした。
しかし、のちに回心し、ローマ帝国内に行き積極的な伝道活動を行うようになりました。
サンチアゴ(大ヤコブ)
聖ヤコブはキリスト十二使徒の一人。
ガリラヤ湖畔で弟ヨハネと漁師をしていましたが、キリストに声を掛けられ弟子になりました。
キリスト没後は伝導に活躍します。
サントメプリンシペ(聖トマス)
聖トマスはキリスト十二使徒の一人。
キリスト復活に際し、その傷口に指を入れ、始めてその復活を信じました。
サンフランシスコ(聖フランシスコ)
ザビエルではありません。
13世紀初頭、大変に清貧な暮らしを実践し、聖フランシスコ教会を立ち上げました。
ジョージア(聖ゲオルギウス)
聖ゲオルギウスは竜退治で有名です。
セントクリストファーネイビス(聖クリストフォロス)
長い国名フェチには有名な国。
クリストファー・コロンブスが自身の守護聖人聖クリストフォロスにちなんで名づけました。
聖クリストフォロスは3世紀の伝説的聖人です。
ドミニカ共和国(聖ドミニコ)
聖ドミニクは13世紀初頭、清貧の暮らしを実践し聖ドミニコ教会を発足させました。
セントルイス(ルイ9世)
ルイ9世は13世紀活躍したフランス王。
非常に経験で、キリスト教活動への奉仕活動を積極的に行いました(2回の十字軍決行など)。
ちなみにセントルイスへの最初のヨーロッパ系植民者はフランス人たちでした。
サンタモニカ(聖モニカ)
4世紀アルジェリアの人。
とても放埓な異教徒であった夫と息子をキリスト教に回心させました。
コンスタンティノープル(コンスタンティヌス1世)
かつての東ローマ帝国(ビザンツ帝国)の首都。
同都市はのちにオスマン帝国に占領され、今はイスタンブールとなっております。
コンスタンティヌス1世はローマ帝国最初のキリスト教徒皇帝。
セントヘレナ島(聖ヘレナ)
コンスタンティヌス1世の母です。
ちなみに同地はナポレオン終焉の地として有名です。
サンマリノ共和国(聖マリヌス)
4世紀ローマ帝国によるキリスト教迫害から逃れてきた聖マリヌスがここに共同体生活を始めたのが起源と言われます。
追伸
古来、キリスト教社会は非常に敬虔です。
なので、その守護聖人などをとても大事にします。
マイケル、ミカエラ、ミッシェル、ミヒャエル(=大天使ミカエル)
ジョン、ヨハン(=聖ヨハネ)
ジョセフ(=聖ヨセフ)
ポール(=聖パウロ)
アントニオ(=聖アントニオ)
ルイ、ルイス、ルイーザ(=ルイ9世)
マリー、マリア、メアリー(=聖母マリア、マグダラのマリア)
などなど、といったことからもうかがえます。
ただ一方で、聖人地名というのがアメリカ州やオセアニア州に集中しているのが特徴的。
大航海時代の征服者による負の歴史の名残もそこには色濃くあります。