ニーチェ『ツァラトゥストラ』は面白いよ(3)

思想・処世術
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ニーチェ『ツァラトゥストラ』より、「高級な人間」の節より興味深い名言を羅列しました。

ニーチェ名言集

「市場や、賤民や、賤民の騒がしさや、賤民の長い耳など、何だというのだ!」

「「高級な人間なんていませんよ。われわれは、みんな平等なんです。人間は人間なんです。神の前ではーーわれわれは、みんな平等なんです!」神の前では!--だが、その神が死んだのだ。しかし、賤民の前では、俺たちは平等であろうとは思わない。君たちは高級な人間だ。さあ、市場から去れ!

引用『ツァラトゥストラ』

お金様から逃れることができるのが至福だと考える人は、少なくないと思います。

私もその一人です。

正直、ああいう価値観に明け暮れるのはむなしいです。

とはいえ、現世ではお金様が圧倒的に強いので、まあ好きなように蹂躙されつくしているのです。

ニーチェは大学の先生だったことがあり、年金が出ており、結婚もせず、扶養家族一切なしで、人付き合いもほとんど必要としなかったので、自立引きこもりを成就することができました。

なんという果報者でしょう。

おかげさまで自分の得意で大好きで使命とも思える思想に一生をかけて埋没していけたのです。

でも、ああなったらつくづく大手を振って言えるでしょうね。

現世の摂理は実にくだらないです。

「自分の能力以上のことをするな。自分の能力以上のことをする者はたちの悪いごまかしをする」

引用『ツァラトゥストラ』

自分の弱点を補おうとするのはいいと思うのですが、確かにそこに「本当に自分で構築したもの」が含まれない手持無沙汰さ、空虚さというのはどうしても覆い隠しようがございません。

生兵法はけがのもと。ですね・・

「高くのぼろうと思うなら、自分の脚を使え!上まで運んでもらうな。他人の背中や頭に乗せてもらうな」

引用ツァラトゥストラ

本当の業績というのは結局その人のオンリーワンでないとやはり説得力がないということでしょう。

途中まではいろんな人に乗っかりながら。でも、どこかで離れないと本物たり得ない、という当然の論理でしょう。

「君たちは創造するものだ!自分の子どもを産むときにだけ妊娠する。口先でごまかされるな!説得されるな!君たちの隣人とは誰なのだ?どんなに君が隣人のために動いてもーー君たちは隣人のために創造しているのではない」

引用ツァラトゥストラ

正直、クリエイトするのならただ売れるだけのものではなく(売れたら売れただけ楽だとは思いますが)やはり、本当に「これを創ってよかった」そして、「たった一回の命をまっとうできた」と納得できるものができれば果報でしょう。

まあ生きている間はともかくより権威と富を運んでくれるものがたくさんできればそれが一番いいのですが、どうせ自分も含めてみんな死ぬのですから、死ぬ間際に「ふふ、やってやった・・」というのは気持ちいいでしょうね。

私はこういうニーチェの考え方が大好きです。

「最初の子どもになろうと思うなら、最後の子どもにならないように用心することだ!」

引用ツァラトゥストラ

まったくずしりときます。

はっきり言って先人や現世には素晴らしい才能はいくらでもあり、また彼らを模倣したくなります。

ただ、模倣だけで人生が終わってしまうのは、悲しいですね・・

「俺たちはいつも、賭博と嘲笑の大きなテーブルについているのではないか?」

引用『ツァラトゥストラ』

人生とは賭博みたいなものです。

どう頑張っても運の要素というのはかなり大きいと思います。

特にクリエイター的な人生というものはそうだと思います。

しかも一生の長さなんて限られておりますから、どれだけ頑張っても、報われることなく、この世から退場せざるを得ないことは往々にしてあるはずです。

コンクリートの上にぺちゃんこになっているカエルはいっぱいありますからね。

が、「そんなものは仕方がない」し、「それぐらいの覚悟ぐらい持てよ」と言うのでしょう。

「人間は笑う必要がある。君たちは自分自身を笑えるようになれ!」

引用『ツァラトゥストラ』

クリエイト的であればあるほど、失敗作で終わる確率が高くなる、とニーチェは言います。

でも、「ニーチェはそんな苦節を敢えて高らかに自笑してやれ!」と言っております。

まとめ

結局この書は『クリエイターのすすめ』という気がします。

しかも、現世的というよりはどこまでも「長く太く」。

まあ、ニーチェ自身がそれを地で証明しているのですから。

↓数ある翻訳の中でも私が「最強」と思うツァラトゥストラ。一番フランクでいい具合に“壊れて”ます。(上・下巻あり)



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