
世界の国旗にまつわるトリビアを集めてみました。
アメリカ大陸
アメリカ合衆国

よく知られている通り、アメリカの国旗の星の数は州の数です。
つまり、州の数が変わるごとに国旗のデザインが変わる。
「デザイン変更の回数が世界一では」と言われております。
カナダ

カナダの国旗の葉はカエデです。
パラグアイ


世界で唯一裏面にもデザインがあります。
よく似ておりますが違います。
ブラジル

ブラジルの星は直轄市と州を意味しております。
ちなみに1つだけ白い帯の上に星があります。
これは、首都ブラジリアでも大都市サンパウロ州、リオデジャネイロ州でもありません。
パラ州です。
また、ブラジルと言えば
「真ん中の帯になんて書かれえているのだろう」
というのが気になるところ。
あれはポルトガル語で
「ORDEM E PROGRESSO」
「秩序と進歩」
という意味です。
ベネズエラ

ベネズエラの真ん中の青はかつての宗主国スペインとを隔てる大西洋を意味することがあります。
この両国にはいまだにしこりが色濃く残っております。
アジア
レバノン

レバノン国旗の真ん中の木は「レバノン杉」を表しております。
かつてこの地域を中心に繁茂しておりましたが、長年の乱伐などによって今は絶滅危惧種になっております。
イラン

イランの国旗をよく見ると上と下に不思議な文字のようなものが描かれております。
これはペルシア語で「アッラーフアクバル(神は偉大なり)」を上下に11回ずつ書いたものです。
カタール

赤じゃなくてマルーン色なのは掲揚された国旗が次第に色褪せたからだといわれます。
ジョージア

ジョージアの十字は竜退治で有名な聖ゲオルギウスの十字です。
スリランカ

スリランカの国旗と言えばライオン。
これはここが古く『獅子国』と呼ばれていたことに由来します。
ネパール

ネパールの国旗と言えば世界でオンリーワンの三角形を2つ合わせた形状。
「なぜこうなったか」というと、この国ならではの歴史が深くかかわっております。
上の三角形はシャハ王家を表し、下の三角形はその宰相であり実質的な支配者ラナ家を表しておりました。
両家はいわば日本の昔の天皇家と藤原家みたいな関係でした。
一応ラナ家は下を買って出てるのですが、何気にこっちの方が大きいのは気のせい?
カンボジア

カンボジアはフランス・日本・アメリカ・ベトナムといろんな国に統治されたり、蹂躙されたりした歴史があります。
そのため、カンボジアの国旗はその時々によりフランス三色旗、日の丸、星条旗、金星紅旗の影響を強く受けております。
今の国旗のデザインに移行したのは1993年王政復古のことです。
シンガポール

規律の厳しいシンガポールではうかつによその国の国旗を掲揚すると、6か月の禁固刑または500US$の罰金に処される場合があります。
モンゴル

モンゴルの国旗と言えば左に配置された独特のデザイン。
あれはソヨンボと言われ、17世紀モンゴルで発明された独自の文字です。
それぞれに“火””地球””水””太陽””月””陰陽”を表しております。
ヨーロッパ
ウクライナ

青は空、黄は肥沃な国土地帯に広がる小麦畑、と言われることが多いです。
あるいは、青が水、黄が太陽、あるいは、ひまわりを意味する場合もあります。
ラトビア

13世紀ドイツ騎士団に反抗したラトビア義勇軍の兵士が瀕死の重傷を受け、布に包まれるとその両端が赤く染まったことに由来します。
エストニア

ソ連統治時代、エストニアの国旗の色の取り合わせのファッションをしただけで処刑されることがありました。
北マケドニア

北マケドニアの太陽は“ヴェルギナの太陽”と呼ばれます。
かつにアレクサンドロス大王で名をはせたマケドニア王国の紋章です。
しかし、“本家”を自任するお隣の大国ギリシャに「勝手に使ってんじゃねえ」と経済封鎖されてしまいました。
ちなみに2019マケドニアが北マケドニアに国名変更せざるを得なかったのも、同じ“圧”が原因です。
ギリシャ

ギリシャの国旗の十字は1821年オスマントルコからの独立闘争が始まった当時、パトラの総大主教ゲルマノスが白地に青十字を掲げたことに由来します。
スイス

赤十字とよく似ております。
実は赤十字の創始者はスイス出身です。
スペイン

スペインは元々連合王国です。
そのため国旗にはいろんな王国の国旗・紋章が寄り合わせてデザインされております。
以前からバスク地方、最近ならカタルーニャの独立が取りざたされることが多くなってきました。
フランシスコ・ザビエルもナバラ王国という亡国の貴種の子です。
アフリカ
ケニア

ケニア国旗の盾と槍はマサイ族の盾と槍を表しております。
オセアニア
ニュージーランド


ニュージーランドの国旗は2015~16年ごろ今とはまったく違うデザインに変更されかけました。
最終的に決選投票で従来のデザインが僅差で勝利しました。
因果関係の強い、よく似ている国旗
北欧の国々





北欧にはよく似た国旗のデザインが使われております。
これを総称して“スカンジナビア・クロス”と言います。
ちなみにこのデザインの元祖はデンマークです。
なぜなら、当時デンマークが強かったからです。
ウルグアイ、アルゼンチン


ウルグアイとアルゼンチンの国旗には太陽のマークがあります。
これはインカの太陽神インティを表しております。
アラブの国々




国旗に黒・白・赤を使用する国が多いです。
これを“汎アラブ色”と言います。
元はオスマントルコに対抗するための意図がありました。
東欧の国々





この辺りはスラブ系民族が多く、いわゆる赤・白・青の“汎スラブ色”を国旗に使った国が多いです。
その中でも一番有名なのがロシアです。
イスラム教の国々



国旗に緑を使用するところが多いです。
これはイスラム教で聖なる色です。
また、月の紋章を使うところも多いです。
これもこういった地域で古くから聖なる象徴とされておりました。
アフリカの国々





「赤・緑・黄」のいわゆる「汎アフリカ色」の国々が多いです。
赤は独立の時に流された多くの血
緑は豊かな自然
黄は豊かな鉱物資源・富
を象徴する場合が多いです。
因果関係の特にない、よく似ている国旗
コスタリカ、タイ


ちなみにタイでは毎朝8時と毎夕18時には国旗掲揚が行われ、この時起立・直立不動の姿勢を取っていないと逮捕される場合があります。
日本、パラオ、バングラディシュ



ポーランド、インドネシア、モナコ、チェコ




チェコの元々の国旗は今のポーランドと全く同じデザインでした。
「さすがにそれではまずい」ということで青の三角形が付け加えられました。
ルーマニア、チャド


オランダ、ルクセンブルク


オランダの国旗とよく似ておりますが、ルクセンブルクの方が遥かに先輩です。
オランダの国旗は元々「オレンジ・白・青」でした。
もちろんオランダがハプスブルク朝スペインに反旗を翻した時の君主オレンジ公ウィリアムとも因縁が深いです。
だからこそ今でもオレンジが国の色として尊重されるのですね。