
2019矢野燿大新監督によって「変わり始めたか」に見える阪神タイガース。
特に、北条、木浪、近本、梅野、大山、糸原といった若い野手陣の台頭!
ていうか、明らかに彼らの目つきが変わりましたよね。
“貧打脱却”に光明が差しつつあります。
一方で、オリックスから加入した西勇輝投手の活躍(彼が投げるとなぜかチームが打たなくなり、勝負弱くなりますが)。
また、もはや「お家芸」となりつつある12球団最強リリーフ陣がさらに安定。
2020はどのようなシーズンになるのか、展望とその球団の歴史を手前勝手にまとめてみました。
(↓2020展望のみご覧になりたい場合は、こちらの目次からひとっとびお願いします)
阪神タイガースの歴史
大阪タイガース発足

タイガースの歴史は非常に古いです。
1935、三大都市圏でのリーグ戦を目指し、大阪タイガースとして発足。
このころから藤村富美雄、若林忠志、景浦將といったスター選手たちが在籍しております。
セリーグ加盟
1949年、両リーグ制発足に伴い、セリーグ加盟。
このころから吉田義男、小山正明などというテレビ解説でおなじみの重鎮の方々の加入、活躍が始まります。
同一リーグには巨人という強力な覇権を握るチームが存在する中、毎年のようにAクラス。
もう間もなくすると・・
村山実と展覧試合

立教大学を落とされ(1年先輩の長嶋茂雄が立教大で大活躍します)関西大学に入学し、西日本勢初の大学日本選手権制覇に貢献した村山実投手。
3年の時に肝炎を発症すると、多くの球団が獲得から手を引く中、唯一親身を貫いたのはタイガースのみ。
この魂を思い起こしてほしいと思うのは私だけ・・
翌年には巨人からの依頼を蹴って、契約金4分の1の阪神に入団!
で、その早々1959年6月5日、NPB史に刻まれる伝説の一日です。
後楽園球場での巨人戦天覧試合。
中盤リードしていたタイガースは7回にエース小山が打ち込まれ、同点の場面から必勝を期して村山がリリーフ。
見事火消しに成功します。
が、9回に長嶋茂雄にレフトポール際にぶちこまれてしまうのですね。
本当にしびれる男の激突です。
80年前後の2大事件
巨人のV9時代(65~73年)にもほぼ毎年Aクラスを堅持。
うち5回は2位です。
その間、バッキー、江夏豊、田淵幸一、藤田平、とレジェンド的名選手が続々輩出されます。
で、当時の阪神ファンの間で大きな遺恨となっているのがこれ。
江川事件です。
当時“怪物級投手”としてアマチュア球界を席巻していた江川卓の獲得を巡ってかなりいろいろ難航しておりました。
が、79年に阪神に入団が決定!したはずだったのですが・・
巨人の小林繁と電撃トレード。
これを契機に小林さんは「打倒ジャイアンツ」にめちゃめちゃ奮起するようになるのですが・・
そして、その翌年の80年シーズン、フィールド外を騒がすことになってしまったのが、“えもやん”こと江本孟紀の「ベンチがあほやから」事件。
(引用instagram。マウンドでグラサンかけたはんの・・?)
監督の中西太さんの起用法にかねがね不満が募っていた江本さん。
で、ついに本音がポロリ。
「ベンチがあほやから」とは言ってないようですが。
今も解説で“節”が炸裂しまくり。
ぶっちゃけ「適当なことばかり言いやがって」と思うことは多々ありますが、この方、独特の情に厚い人なんですね。
85年のV

道頓堀川に初めてあの人形がダイブした記念すべきシーズンです。
そもそもこの年の阪神ってそんなに注目されていなかったのですよね。
いわゆるカープ黄金時代でして。
が、ふたを開けてみるとびっくり!
4月17日にはバース、掛布、岡田のクリーンアップ3人が巨人の槇原から甲子園バックスクリーンに3連発!
いわゆるダイナマイト打線の開幕であります。
ていうか、今つくづく考えると、誰とは言いませんけれど、打率389。47本。109打点。って明らかに人間の技じゃありません(イチローすら目じゃない!。ちなみにこの方は“民主党”の議員さんになりました。知ってました?)。
ほかにも真弓、佐野とかおりましたし。
で、セリーグ制覇。
日本シリーズでも西武を4勝2敗でサラッといなしてしまいました。
暗黒時代

そもそも70年代後半ぐらいから失速は始まっていたのです。
Bクラスに入ることが増えておりましたし。
が、あの栄光があるから余計鮮烈に映ってしまうのです。
もう暗闇です。
何にも見えません。
バースは電撃帰国しちゃうし。
キーオぐらいでしょうか。
あと、ブーブー言われますが、フィルダーは阪神での成績自体はなかなかだったのですね(3割超えて38本打ってます)。
92年にオアシスのようなシーズンがありまして、当時は、亀山、新庄といったニューフェイスの活躍、そして、抑えの田村も非常に重要でした。
藪恵一、川尻哲郎、和田豊、平塚克洋、関川浩一、・・
完全に歴史の闇に飲み込まれておりますが、あなた方の活躍を忘れてはおりません。
外人を外すのは芸術的に巧かったですね。
このころまともなのは、オマリーぐらいでしょうか。
野村監督時代

やっぱり2000年前後の野村克也監督時代からの下積みは大きかったです。
藤本、赤星、井川、福原、といった将来を支える選手の成長。
そういえばこの頃、新庄がピッチャーをやって話題になりました。
星野監督時代
(引用instagram)
で、2002年、名将星野仙一さんが監督になってから阪神は激変します。
下柳、アリアス、片岡、金本、野口・・
今とは真逆で、“とことん取らない”が合言葉の(ファンにとって)スーパーブラックだった球団が突如です。
で、効果は覿面。
すさまじい重量級打線で打ちまくり、18年ぶりにリーグ優勝を果たしました。
岡田監督時代
この人は元々ファーム優勝に導くなど、その手腕にかなり定評のある人でした。
そして、鳥谷敬の入団。
さらにJ(ジェフ・ウィリアムズ)・F(藤川球児)・K(久保田智之)の大車輪!
打って変わっての“守る野球”で、2005年の優勝に導きます。
日本シリーズは残念なことに、パリーグのみクライマックスをやるシーズンで、実践済みバリバリのロッテに対し、長くながーく待たされた阪神はまったく手も足も出ず4連敗してしまいました。
ハッキリと、巌流島の佐々木小次郎状態の圧倒的アンフェアなシリーズでした。
その後

最近球団は「よそから取りすぎ」「若手が全然育たない」が宿痾となってしまっております。
和田監督は世間では結構言われますが、わりと良い監督だったと思います(ちゃんと成果を残しているし、独自の戦略性が光っておりました)。
それは金本監督も同じだと思います。
間に誰かぬけてるぞ、って。聞こえません!
あの方はでも解説はめちゃめちゃ上手じゃないですか。
あとゴルフも!
さあ、矢野監督の手腕に期待です!
(近年の阪神とホームランの関係についての記事はこちら。結構“監督の色”が出ております)
2020阪神タイガース、「いつものパターン」に陥らないことを祈る

近年の阪神タイガースでは決まって、
チーム低迷
→監督が責任を取ってすぐに替えさせられる
→1年目は割と好きなようにやらせてもらい“改革”してチームを浮上させる
→2年目から“圧”なのか、「そこまでするか」という大型補強をする
→チーム全体、特に若手の沈滞が目立ち低迷
→監督クビ
という負のループです。
2000年代の黄金期がもう遠い日の夢ともなりつつあります。
個人的には和田さんは“そこそこの監督”だったと思います。
実際、何度もAクラス入りさせていますし。
金本監督もどこか球団につぶされた感は否めません。
さて、矢野監督も1年目はきっちり成果を残しました。
しかも、「若手の台頭」という近年にはないパターンの浮上の仕方。
これは「ひょっとすると……」との期待をさらに上乗せさせてくれるような「ドラフト全員高校生指名」。
が……
2010年代のミスタータイガースと言ってよい鳥谷敬選手をあっさり放出。
そして、ドリス投手まで。
またか……?
おそらくファンの多くが忸怩たるポイントだと思うのですが、
「この球団は現場の人の気持ちをどれだけくみ取って経営しているのか」
商売はそれで成功なんかもしれんけど、まあ、なんだかんだ言って球団だけで言ったらソフトバンクよりも勝ち組でしょうしねえ。
でも、あんなんを毎年毎年されてはそりゃやる気も失せるような(特に若手)。
矢野阪神ちょっと心配です。
2020は主だった外国人投手総とっかえの年
メッセンジャー
ドリス
ジョンソン
みんないなくなります。
実はそういう意味でも結構試練の年なんです。
代わりに
スアレス(元ソフトバンク)
エドワーズ(元3A)
ガンケル(元3A)
の3投手の補強を行います。
地味にソフトバンクって結構なブラック球団ですよね(ぼそり)。
特に現役時代あれだけ体に気を使っていたはずの元投手工藤さんになってから目立ちます。
彼らは決まって私のような素人目にもわかる「登板・投げ込み過多」に追い込まれ・・

何人つぶされたかわからない投手陣のうちの一人スアレス投手。
2017年はセットアッパーとして大車輪の活躍でしたが、例のごとく怪我の影響で2018、2019は登板がほとんどありません。
本当にあの頃の球は投げれるのか。
まあ、それなりに踏んでるからわざわざ採ったんでしょうけれど。

エドワーズ投手は18、19とインディアンズに所属し、9試合ずつ中継ぎで登板。
防御率は3.12、2.25となかなか良いです。
196cmという大変な長身からのオーバースローで直球はMAX150km超。
そして、“落ちる感じ”の鋭い高速スライダーを武器にしております。
コントロールは割とざっくりのパワーピッチャーです。
外野手出身なのでひょっとするとバッターボックスに立つかもしれませんね。
ガンケル投手も196cm。
昨季3Aでは8勝2敗。
サイドスロー右腕。
球威のあるストレートとチェンジアップ、カットボールが持ち味。
今のところ、先発候補という触れ込みです。
藤浪を再生できるのか
(引用instagram)
阪神も沽券にかけて何とかしようとしてるはずの藤浪投手。
私も見てて気の毒を催さずにいられない視聴者の一人です。
ソフトバンクは「それはダメだろ」というウルトラ酷使で“使いつぶし”ますが、阪神は意味不明の使い方・育て方で“機能不全”にする天才的球団だと私も信じ疑っておりません。
何とか今年はカムバックしてほしいです。
2020先発陣は?

2019西勇輝投手がずば抜けた戦績を残してくれました。
2020も当然チームのエースとして期待が高まらざるをえません。
また青柳、高橋遥という期待の若手の芽も出てきました。
秋山、岩貞がかつての活躍を見せてくれると層が厚くなります。
ガルシアも「中継ぎ」ということになっておりますが、先発でも十分期待しております。
岩田さんのいぶし銀の活躍ってチームに勢いをつけるんじゃないかと思います。
後、今2軍で馬場というかなり三振の取れる選手が台頭しておりまして、今シーズンは見ものです。
そして、ソフトバンクからいただく“暴れ馬”中田賢一です。
あの球団では2019出番はなかったのですが、2軍では最優秀防御率に輝くほどの実績があります。
ぜひローテーションを1枚厚くしてほしいですね。
ボーアは?

毎年このシーズンになると、話題になる新助っ人外国人。
今年はかつてメジャーでもばりばりにやっていたボーアが席巻しております。
徐々に日本の野球に慣れてきたマルテ選手の存在があって、私はこの人が結構好きで、できれば「もうちょっと大事に使ってほしいな」ていうかいつものように後後になって「なぜあの人を使わなかったの」という展開にはなってほしくないと切に思います。
ボーアは左バッターなのですね。
最近阪神の外人パワーヒッターと言えば右というイメージが強かったので、どういう活躍をするのか楽しみでもあります(バース、ブラゼルを思い出します。ちなみにバースさんは民主党の上院議員になってらっしゃいました)。
守備力強化は必須です
若手主体ゆえ今が過渡期なのですが、昨シーズンのエラーの多さはやはりいただけません。
今のソフトバンク然り、常勝球団というのは守備が鉄壁なものです。
特に大山、木浪、北条といった内野陣のみなさんはこれからの虎を担ってぜひ奮励を期待します。
2020阪神タイガースを動画配信で見るならどこがいい?
京阪神地域なら「サンテレビ」があり、タダで十分TV中継が見れます。
でも、昔と違って地上波では見れない試合も多くなってきました。
また、仕事終わりの電車移動中などにスマホでサクッと見るということができません。
そこを埋め合わせる最右翼は……
DAZN(ダゾーン)
DAZNでしょ。
月額料金は
・docomo未加入 1,750円(税抜)
・docomo加入 980円(税抜)
広島とヤクルトの主催ゲーム以外はパリーグを含めてみんな見れる、という基本スタンスを持っております。
しかも、DAZNならJリーグも全試合見れますし、サッカー海外リーグ、今話題のラグビー、バスケ、バレー、卓球、テニス、F1、などなどいろんなスポーツがかなり盛りだくさんです。
そもそもここは無料お試し期間というのを設けてます。
なので、そこで実体験してからやるかどうか決めることができます。

スカパー!
スカパー!ならプロ野球セットに加入すればNPB全試合を見ることができます。
料金は月額3,685円
または阪神の中継でおなじみのGAORAだけと契約することもできます。
GAORAは阪神の二軍の試合も放送しております。
こうするとDAZNより安い場合も出てきます。
ただ、基本的に衛星放送。
「スマホタブレットで見る」ならスカパー!オンデマンドに登録しましょう。
ちなみに、スカパー!も基本的に無料期間を設定しております。

まとめ
矢野監督体制になって「ちょっと変わったのじゃないか」と私も期待が募りました。
実は2020セリーグ優勝候補筆頭かもしれない、とすら思ったものです。
が、気のせいかドリスへの処分で個人的にちょっと不安になってきました。
ファンは野球中継を吉本新喜劇か何かと同じノリで見ているのではありません。
(阪神とホームランの関係についてまとめた記事はこちら)